ビタミンD、抗ミューラー管ホルモン(AMH)とは
ビタミンDはステロイドホルモンであり、主に紫外線にさらされると皮膚によって合成され、カルシウムや骨の代謝に影響を及ぼすことが知られています。
血清ビタミンD値は生殖に重要な役割を果たすと報告がある一方、妊娠率とは関係がないとする報告もあります。
抗ミューラー管ホルモン(AMH)は、タンパク質ホルモンであり、卵巣予備能マーカーとして知られています。
AMHは卵胞の顆粒膜細胞に発現し、卵胞刺激ホルモン(FSH)に対する卵胞の感受性を抑制することで、卵胞の成長をコントロールしています。
したがって血清AMH濃度の低下は、卵巣予備能の重要な指標となります。
ビタミンDサプリメントを摂取してAMH値が変化
ビタミンDの摂取はAMH値を変動させるのか、自分のデータで比較してみました。
就寝前ビタミンD1000IU×2T服用。
ビタミンDサプリメント摂取前のAMH0.86ng/dl、血清ビタミンD値 25.0ng/dl
ビタミンDサプリメント摂取から16週間後のAMH1.16ng/dl、血清ビタミンD値 49.4ng/dl
ちなみに12週後の血清ビタミンD値は38ng/mlでした。
16週間でこんなに変化があると思いませんでした。
その後かなり時間が経過した後に再度血清ビタミンD値を測定したところ、50.3ng/mlでした。
ある程度数値が上昇したら後は横ばいなのかもしれません。
ビタミンDはAMHと関連する報告の他、妊娠に関わる報告もあります。こちらの記事です。
ビタミンDとAMHに関する研究論文
2018年-2019年、イランの不妊治療クリニックに通院中の18-40歳までの51名を対象にした研究です。
研究参加者は、婦人科疾患、手術の既往がない。AFC10以下、AMH1ng/ml以下、血清ビタミン値20ng/ml以下である。
50,000IUのビタミンDを3か月間経口投与し、再度AMHとビタミンD値を測定した。
治療前の平均AMHは0.50ng/ml、血清ビタミンD12.1ng/ml
治療後の平均AMHは0.79ng/ml、血清ビタミンD26ng/ml
血清ビタミンDレベルが介入後に有意に上昇し、その結果、彼らの血清AMHも介入後に有意に上昇したことを示した。
ビタミンDはAMHレベルを増加させる可能性があると述べています。Does vitamin D supplementation improve ovarian reserve in women with diminished ovarian reserve and vitamin D deficiency: a before-and-after intervention study. BMC endocrine disorders. 2021 Jun 21;21(1);126.
こちらはニュージーランドからの報告です。
研究対象は、内分泌疾患や婦人科疾患の既往はない18-25歳46名の女性。
50,000IUのビタミンD3またはプラセボを月経開始日から1週間服用した。
介入前のビタミンD濃度は53.6±23.3nmol/Lで、42名が75nmol/L以下であった。
ビタミンD投与群では摂取後1日以内に血清ビタミンDは15.8±1.1nmol/L増加した。
ビタミンD投与群のAMHは平均12.9%±3.7%増加した。
ビタミンDの急速投与により、ビタミンD値の上昇がAMH値の変化をもらたすことが明らかとなったと報告しています。Acute Supplementation with High Dose Vitamin D3 Increases Serum Anti-Müllerian Hormone in Young Women. Nutrients. 2017 Jul 08;9(7)
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