PGT-A正常胚の胚盤胞移植で妊娠する確率は。
PGT-A(Preimplantation genetic testing for aneuploidy)とは着床前胚染色体異数性検査のことで、受精卵の染色体数を調べる検査で、日本では実施する施設医療機関は限られます。2020年12月情報。
習慣流産や、ART不成功などの方に限られて行われます。
今まで妊娠反応がない方、流産を何度も繰り返す方は、PGT-Aで正常胚があり移植しても、本当に妊娠出産出来るのか心配になると思います。
2020年にパブリッシュされた論文の紹介です。
2015年10月から2018年1月の間に20-45歳の着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)を実施した707の正倍数性凍結融解単一胚移植後の移植あたりの出生率を調査しました。
月経2日目からFSH150-300IUおよび/又はHMG75-150IUで卵巣刺激を行い、主席卵胞が13mmを超えたらトリガーまでGnRH0.25mgを開始。
卵胞径が18mmに達したらヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)又はトリプトレリン(GnRHアゴニスト)でトリガーし卵母細胞を回収した。
5日目と6日目まで培養されPGT-A実施、正倍数性胚盤胞が移植された。
結果はβ-hCG陽性率71% (502/707)、臨床妊娠率67.2% (475/707)、出生率57% (403/707)、流産率15.2% (72/475)であった。
過去の流産回数が多いほど、出生率が低下した。
Parameters impacting the live birth rate per transfer after frozen single euploid blastocyst transfer. PloS one. 2020;15(1)
5日目胚盤胞、6日目胚盤胞、7日目胚盤胞の正倍数体を調べた研究に関する記事はこちら。