トマトの栄養素リコピンと精子の関係

トマト男性不妊

トマトの栄養素リコピン



リコピンが含まれている一般的な食品は、トマト、ピンクグレープフルーツ、スイカ、アプリコット、グアバ、パパイヤ、ローズヒップがあります。

親油性のため、他の脂質と一緒に摂取したり調理すると、リコピンの吸収が改善されます。

リコピンは体内に吸収された後、優先的に精巣、副腎、肝臓、前立腺へ蓄積し、精巣の濃度は他の組織の10倍にもなるといわれています。

リコピンを摂取し、精子精液の状態が改善した報告をご紹介します。

酸化ストレスによるリコピンの比較分析


こちらの研究では、酸化ストレスを抱える40~60歳の患者45名と、年齢・性別をマッチさせた健常対照者30名を対象とした。

2週間のリコピン制限食の終了後、10週間リコピン補給をし、酸化ストレスバイオマーカーを測定した。

結果、全ての対象者が脂質過酸化と酸化ストレスが減少した。
Comparative analysis of lycopene in oxidative stress. The Journal of the Association of Physicians of India. 2012 Jul;60;17-9.


乏精子症の男性30名にリコピン2mgを1日2回、3ヶ月間投与し、3ヵ月後に精液分析を行い、精子の濃度、運動性、形態を評価した。

20名(66%)の患者に精子濃度の改善が見られ、16名(53%)に運動性の改善、14名(46%)に精子形態の改善が見られました。

しかし、ベースラインの精子濃度が500万/ml未満の場合、有意な改善は見られなかった。
Lycopene therapy in idiopathic male infertility–a preliminary report. Int Urol Nephrol . 2002;34(3):369-72.

スーパーで買えるリコピン商品


日本の内閣府食品安全委員会が推奨する1日摂取量は15㎎程度です。

いくつかの研究者は、3〜12ヶ月間の毎日のリコピン補給の4〜8mgが男性不妊症を治療するのに十分であると報告しています。

これは、1日あたり約150gの生トマトもしくは、80gのスイカの摂取量に相当します。

食事からリコピンを摂取するのは大変難しいです。

リコピンを大々的に宣伝しているカゴメの濃厚リコピンは200mlで34.7~60.3mgのリコピンが含まれているそうです。

毎日1杯飲めば推奨摂取量を超えます。



同じくカゴメから発売されているトマトジュースにもリコピン20.9~38.3mgが含まれています。低塩で、機能性表示食品です。↓



伊藤園の理想のトマト、こちらも180mlのコップ一杯分でリコピン 28mgが含まれています。

砂糖・食塩無添加です。↓


伊藤園の熟トマト、こちら180mlのコップ一杯分でリコピン 18mgが含まれています。

食塩不使用です。↓



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